EV普及が進むほど、駐車場は「ただ車を停める場所」からエネルギー供給拠点へ役割が変わります。
- 電源容量の増強が必要になる
機械式駐車場では特に分電盤の空きや契約容量が課題。
EV充電器導入には契約アンペアの見直しが必要になるケースが多い。 - 普通充電(3〜6kW)が主流に
EVユーザーは「目的地充電」で6kW以上を求める傾向が強い。 - 急速充電は高出力化(90〜150kW)
経産省指針により、高速道路や公共施設では高出力・複数口が標準化。 - 集合住宅・商業施設での設置義務化が進む
東京都は2025年から新築集合住宅に充電設備の設置を義務化。
🏢 駐車場設備への具体的な影響(2026年)
1. 電源容量(契約アンペア)の見直し
充電器を設置するには分電盤の空きと契約容量の増加が必要。
- 契約容量を上げると基本料金が上がるため、運営コストに直結。
2. 機械式駐車場の特有課題
- ピット内は湿気・油分が多く、**防水・防塵(IP65以上)**の充電器が必要。
- 可動部との干渉リスクがあり、設置位置の制限が大きい。
- 電源ケーブルの取り回しが難しく、工事費が高くなる傾向。
3. 充電器の種類と適切な配置
- 普通充電(3〜6kW)
→ 長時間駐車する集合住宅・商業施設に最適。 - 中速充電(20〜30kW)
→ 観光地・宿泊施設など滞在1〜2時間の場所。 - 急速充電(50〜150kW)
→ 高速道路・道の駅・コンビニなど短時間利用。
4. 運用ルールの整備が必須
- 充電終了後の放置車両対策(ペナルティ課金など)を求める声が強い。
- 予約システムや利用時間制限が必要になるケースも。
🔌 EV充電器導入の判断ポイント(駐車場DX視点)
1. 利用者層の分析
- 住居系 → 普通充電が最適
- 商業施設 → 中速 or 普通充電
- 時間貸し → 急速充電は投資回収が難しい
2. 電源容量と工事費のバランス
- 契約容量アップは固定費増
- 低容量でも複数台を運用できる負荷制御(スマート充電)が普及しつつある
3. 補助金の活用
- 国・自治体の補助金で工事費の1/2〜2/3が補助されるケースあり
- 東京都は特に手厚い傾向
🧯 安全性・法令面の注意点
- 機械式駐車場は火災リスク評価が必須
- EVはバッテリー火災時に消火が難しいため、
→ 消火設備の見直し
→ 避難導線の確保
→ 監視カメラ・温度センサーの強化 - 2025年以降、自治体によってはEV対応ガイドラインが強化される見込み
📈 EV普及が進むと駐車場はどう変わるか(2026〜2030)
- 充電器の設置は「差別化」から必須設備へ
- 充電料金収入よりも、集客・資産価値向上の効果が大きい
- スマート充電・エネルギーマネジメント(EMS)が標準化
- 太陽光+蓄電池+EV充電のエネルギー自給型駐車場が増加
