車離れが加速する近年。
しかしコロナで電車が怖い。
そんなことから移動手段としてバイクの需要が増えてきました。
リターンライダーやバイクツーリングなど、趣味としての需要が増えてきたこともあり、今回、弊社では駐車場の研究の一つとしてバイクパーキングの運営を始めてみました。
バイク駐車場運営自社で開発、運営始めてみました
弊社では現在、板橋区、練馬区、豊島区、江戸川区にてバイク月極駐車場をはじめました。
マンションに自転車置き場はあっても、バイク置き場がない場合もあります。
奥さんにこっそり内緒でバイクを購入した方も・・・笑
今回は、初めてバイク駐車場を経営する人に向けて、基本的な知識からメリット、注意点、実際運営してみてのお話をしようと思います。
バイク駐車場のタイプは3つ
バイク駐車場には3つのタイプがあります。
利用者の経済状態やバイクのランクなどによって、好まれるタイプが異なるからです。
また、オーナー様としての初期費用も大きく違うため、ご予算によってもおすすめするものが異なってきます。
①屋外型
狭小地での展開も可能であり、車の駐車場や駐輪場の余ったスペースに設置することもできます。
土地の立地条件によって、賃料や運用形態を変えると利用者が集まりやすいでしょう。
初期費用としては、舗装する場合はコンクリート工事代がかかります。
敬遠する人もいますが、舗装なしであれば線を引くなどの用意だけではじめることができて手軽です。
②コンテナ型
コンテナに収納してカギをかけて保管するタイプの駐車場です。
このタイプは、富裕層やコアなバイク好きの利用が多いでしょう。
盗難防止やバイクの保護が目的なので、ある程度立地が悪くても利用者は集まります。
ただし、重量のあるバイクを持ち上げて収納する必要があるなどのデメリットもあります。
ですから、利用者は限られてしまうことも理解しておいてください。
コンテナ型の初期費用はコンテナ購入代になります。
③屋根が付いたガレージや地下に収納する屋内型
野ざらしにならずに収納できるので人気があります。
このタイプも月極め型の運用が一般的です。
ただし、共有スペースへの設置になることが多いため、セキュリティを強化しなければトラブルが起きるリスクが考えられます。
空きスペースがあればすぐにはじめられますが、防犯対策は怠らないようにしましょう。
バイク駐車場の運用タイプは2つ
駐車場の種類の次は運用方法を決めましょう。
①時間貸しコインパーキング
コインパーキングの機械を導入して、停めた時間分の利用料を徴収します。
機械を導入する必要があるので、代理業者に委託して管理費を支払い、月ごとに一定額の収入を得るという活用の方法もあります。
駅の近くや人が多く集まる場所でのバイク駐車場経営の運用に向いています。
住宅街や人通りの少ない場所での運営の場合、初期投資が回収できるまでかなりの時間がかかってしまうこともあるのでよく検討しましょう。
②月極駐車場
月極は、不動産会社で利用者の募集を案内してもらうことも可能です。
コインパーキングの機械の導入も必要なく、初期投資はほとんどかかりません。
しかしながら、無許可で契約外のバイクを駐車されるなどのトラブルが想定されるので、防犯カメラや罰則を記した看板の設置などを行うことも考えた方がいいでしょう。
立地条件や想定される利用者層などをリサーチして、どのタイプのバイク駐車場にするか検討してみてください。
バイク駐車場運営を始めるには
バイク駐車場の経営の流れはとてもシンプルです。
舗装工事をしてから利用者を募集するという2ステップで完了するからです。
ステップ①邪魔なものは撤去して更地にする
バイク駐車場として土地活用をする場所に設置されているものがあり、今後の利用の可能性がないのであれば、撤去して更地にしましょう。
バイク駐車場は他の用途で利用している場合でも、余剰スペースのみで運営することもできます。
車1台を停めるスペースには、バイクのサイズにもよりますが3~5台のバイクの駐車が可能なのです。
例えば、車の駐車場経営の準備をしている中で、軽自動車でもギリギリくらいの小スペースが空いてしまったと仮定します。
こうした活用が難しい余ったスペースでも、バイクなら駐車が可能です。
また、経営しているショップの敷地内に、来客用駐車スペースには狭すぎる小さなスペースがあれば、これもバイク駐車場として利用できるのです。
ですから、利用が難しく放置されている土地は、更地にしてバイク駐車場の経営に利用することを考えてみましょう。
更地にしたら、アスファルト舗装工事を行います。
砂利や芝生などを敷き詰める方法もありますが、バイクの立ちごけを誘発する原因にもなるため利用者から敬遠されることがあります。
後から費用が余計にかかってしまうことになるので、経営開始時にアスファルト舗装をしておきましょう。
ステップ②利用者の募集
駐車場場所が決まったら次は利用者の募集です。
しかしリーシングには少しコツがあるため、自力でするのは結構難しいです。
次の章で募集について考えてみましょう。
募集方法は4つ
募集と管理はセットです。
募集だけでも管理だけでもプラスにはなりません。
手数料を払ってでも管理を任せるか、すべて自力で頑張るか。
どんな方法がいいでしょうか?
①サブリース会社に一括借り上げしてもらう
サブリース会社とは、オーナーから借り上げて利用者から賃料の回収を行う会社です。
サブリース会社は、空きスペースの有無にかかわらず賃料をオーナーに支払う必要があります。
その対価として、1~2割程度の手数料を受け取ります。
管理の手間が省けて一定額の収入が保証されますが、利用者から受け取る賃料は目減りします。
規模が大きい、複数のバイク駐車場経営を行うといった場合には、利用価値があるでしょう。
②自力で集客、管理
自分で看板を設置し、利用者の募集をかける方法もあります。
手づくりのチラシを作成するなどして、周辺にポスティングをするのもいいでしょう。
この方法はやや労力が必要になる分、初期投資が少なくローリスクでスタートできますが、満車になるまで時間がかかります。
③専門業者に委託する
最初の投資にオススメなのが専門業者へ委託をしてしまう。
利用者の募集や管理を専門で行っているため、ノウハウがありスムーズに運営を行うことができるでしょう。
ただし、サブリース会社と同様に費用が必要になります。
また、信用できる不動産会社を選ばないと、逆にトラブルを招いてしまう可能性もあります。
丸投げできて一定の収入が得られるのはメリットでもありますが、慎重に選択する必要があるでしょう。
④自力で募集して管理を委託
頑張って自分で募集をして家賃の管理だけオンライン契約システムに登録する方法です。
コロナ禍で、さまざまな分野でオンライン化が加速していますが、バイト駐車場の分野でも便利なシステムが注目されています。
これは、登録をすれば利用者が検索をしてマッチングすることで、オンライン上で申込から審査、契約まで簡潔できるシステムです。
手間もお金も最小限に抑えたいという人には、おすすめの方法です。
バイク駐車場経営のメリット
このように、2ステップで簡単にはじめることができ、初期費用も少ないのがバイク駐車場経営です。
不動産投資はしてみたいけど費用が大きく怖い。
それならば小さな金額で始められるバイク駐車場の経営はいかがでしょうか?
バイク駐車場経営のメリットは4つ。
①畳1畳のスペースがあれば運営可能
②いびつな形でも狭小地でも運営可能
③初期費用が少ない
④エリアや地域を問わない
リスクが小さく、活用する土地についての条件も厳しくない。
持て余している狭小地でも、十分に収益化することが可能なのです。
1ヶ月の収入が多少減っても、初期投資を極力抑えたいのであれば、専門業者に一括借り上げしてしまうのもいいでしょう。
個人での経営は、収入が多くなる分初期投資も必要になるデメリットもあります。
バイク駐車場の利用者は立地を最優先にすることが少ない傾向にあります。
駅からのアクセスよりも、安全に駐車できるスペースであることを重要視するからです。
また、バイクの数に比べて駐車場の数が圧倒的に足りていないことも、立地を気にして探すのが難しい要因になっています。
ですから、ある程度は貸し手優位で始めることができるのも、バイク駐車場は、まずは、専門業者に委託をすれば、さらにスムーズに短期間で収益が確保できるようになるでしょう。
万が一、途中で別の利用をしたくなったときも、すぐに転換することができるのもバイク駐車場ならではの利点といえます。
大掛かりな投資をしていないので、ある程度の収入を得てから本来の目的だった利用方法に切り替えるという運用もしやすいのです。
バイク駐車場経営で起こりうる3つの注意点
バイク駐車場経営はメリットばかりで、すぐにでもはじめたいと思う人も多いでしょう。
ただし、注意をしなければいけない落とし穴もあります。
後で後悔することがないよう、事前に把握しておきましょう。
注意点は3つです。早速見ていきましょう。
①固定資産税の対策にはならない
バイク駐車場は節税にならないことが、1つめの注意点です。建物が経っている場所と違って、税制上の優遇措置の対象にならないからです。駐車場は、舗装をしていない場合は更地とみなされて多額の税金が課されてしまいます。
②ニーズを確認する必要がある
バイク駐車場をはじめる前に、足を使って周辺の情報を集めることが大切になります。
こうした労力がかかることを、理解しておきましょう。
利用者のニーズを理解するためには、周辺に住んでいる人はどのような人が多いのか、バイクの利用率はどのくらいかなどをリサーチしましょう。
これらをきちんと把握した上で、運用形態や種類を決めるようにしてください。
ニーズとずれた選択をしてしまった場合、利用者が集まらず失敗してしまうこともあります。
労力がかけられない場合は、専門業者に相談することも検討してみてください。
③事故や盗難などのトラブル対応の必要がある
バイク駐車場は、何かとトラブルが起きやすい傾向にあります。
例えば、駐車場内での事故です。
駐車場内で起きた接触事故は、経営者が責任を負うことになる場合があります。
ですから、事故が起きにくい配置を考えるなどの配慮が必要になります。
バイクの盗難もよくあるトラブルです。死角になる場所が多い立地の場合、防犯カメラをつけるなどの対策が必要です。
バイク保険の加入を義務づけるなども、リスク回避に有効です。
バイク駐車場の経営にはメリットが多数あり、多くの利益を求めなければ効率よく持て余している狭小地を利用することができます。
多額の初期投資や立地に左右されることなく、はじめることができるからです。
バイク利用者が急増している今だからこそ、ローリスクではじめることができる土地活用の方法として、考えてみてはいかがでしょうか?
ご不安な事ございましたら弊社専門チームがアドバイスさせて頂きます。