機械式駐車場の基本
今回は「機械式駐車場の基本的なこと」をお伝えしたいと思います。
機械式駐車場とは、駐車スペースが複数の階層に分かれており空間を立体的に使うことができます。駐車場のイメージでは平面駐車場が多いかもしれませんが、最近では機械式駐車場の割合も増えてきています。
狭い土地でも多くの駐車台数を確保することが可能のため、都市部のマンションなどスペースが限られている場所でよく見かけます。また、複数の階層に駐車スペースを設けられ土地を有効的に活用できるため、比較的安い料金で貸し出すことができます。
機械式駐車場のメリット
1:土地を縦に活用することができる
土地を複数の層として利用できて土地面積に対する駐車台数が多く、利益が出やすいです。相場にあった価格設定をすることで、稼働率も高く運営することが可能です。
2:狭いスペースでも駐車台数を確保できる
一番のメリットは、狭いスペースなのに多くの台数を貸し出せることです。平面駐車場に比べると数倍の駐車台数を確保でき、土地を最大限に有効活用することが可能です。
3:高度なセキュリティー
自動車を機械の中に保管するため、非常にセキュリティーに優れています。たとえば「タワー式」では、自動車が完全に屋内に入るため、利用者間のトラブルも発生しづらくなっています。
機械式駐車場のデメリット
1:初期費用が高い
平面式駐車場に比べて初期費用は多くかかってしまいます。また、機械であるため定期的なメンテナンスが必要となり、定期的にお金がかかります。
2:1台当たりの貸し出し料が低くなりやすい
車を出し入れする際の機械操作に時間がかかるため、利用者にとっては少し不便な面もあります。さらに、サイズの規制があるため収容できる自動車に制限があります。そのため相場よりも少く設定する必要がある場合もございます。
3:設備が故障や停電などのトラブルが発生する
設備故障や停電など様々なトラブルで使用することができなくなることがあります。こういった場合、一定期間駐車場が使用出来ないこともございます。そのため、定期的なメンテナンスは欠かせません。
機械は必ず壊れてしまう!?
駐車場に限らず機械というものは定期的なメンテナンスが必要であり、またそれを適切に行っていたとしても、故障や老朽化のリスクを完全に回避することは不可能です。実は機械式駐車場には定期的な点検が法的に義務づけられておらず、その頻度、費用などはメーカーやメンテナンス会社によってばらばらです。
近年問題となっているのが、税法上の耐用年数である15年以上を経過した機械式駐車場の老朽化です。
今、その時期に建設された機械式駐車場がみな一斉に老朽化し、大規模な修繕を行わないと安全性に影響が出る事態に陥っているのです。オーナー様は駐車場収入だけでは修繕費用を賄えず、壊して更地にしようにも多額の費用がかかります。1世帯に1台の駐車場を設けることが当たり前だった時代に建てられた分譲マンションなどは、車離れが進む昨今、駐車場収入を確保できず更に深刻な事態に陥っています。
この問題を解決するには、駐車場収入の確保から修繕やメンテナンスの適正な運用、建て替えまたは売却などの出口戦略までを総合的に考える必要があります。
それら全てをワンストップでご提供できる弊社にも多くのご相談が寄せられます。別表の通り、2000年頃には毎年10万台近い機械式駐車場が建設されている事実を踏まえると、今後この問題は更に根深いものになっていくのかもしれません。
機械式駐車場でお困りのことがございましたら、ぜひお気軽に弊社にご連絡ください。