世界の駐車場

世界の駐車場 ~続・アジア編~

世界の駐車場

世界の駐車場 ~続・アジア編~

今回もアジアの駐車場についてですが、その国の経済状況にあった駐車場など、事例を用いてご紹介いたします。

 

タイ

タイの首都バンコクでは、国が自動車社会から公共交通へするべく、高架鉄道や地下鉄整備が急激な速度で工事が進められているにもかかわらず、バンコクの車の保有台数は右肩上がりで増加しています。

そのため駐車場スペースがどんどんと埋まってしまい、駐車場に停められない車は道路にはみ出し、道路渋滞が発生する恐れがあるため、車を収容する駐車場スペースの確保が必要となってきます。

タイの駐車場の特徴として、例えば商業施設などに入っている駐車場の収容台数はあきらかに観光客の数に見合わないほど少なく設計されていることが多いのです。
その駐車方法も独特であり、まず前の車が発進できない程にぎちぎちに駐車します。
停車の際サイドブレーキは掛けません。
なぜなら出庫したい車があった場合警備員などが手で押しながらパズルのように前の車を出すのです。

日本でそんな事をしたらやれ傷だ、へこみだ!と大事になりそうですが、それよりもバンコクでは商業施設や駐車場を増やす事が最優先事項だというのが読み取れます。

 

中国

2回目の登場中国です。

中国当局の統計によれば、2019年での中国全土の自動車保有台数は25,000万台で、うち自家用車は19,800万台であります。

北京、成都において車両数500万台が登録されているのを筆頭に、66都市で自家用車の保有する数は100万台を超えています。

また、国家発展改革委員会が2017年に発表したデータによると、大都市の自家用車と駐車場の数の比率は大都市で5:4と中小都市で2:1と、まったく足りていません。
実に駐車しなければならない数は5,000万台分以上不足しているといえます。

そんな停車難の問題に取り組む都市がいくつかあります。

例えば寧夏回族(ねいかかいぞく)自治区の区都銀川市は、スマートシティについて進めていて百度(Baidu)が提供するオンライン地図サービスの「百度地図」と連携し、駐車問題を解決しようとしています。

百度地図をカーナビモードにした上で、目的地を決めると空きのある駐車場を指定し仮にそこが満車になりそうな時は、別の駐車場に指定を変えるというものです。

また初めて使う駐車場に止めた場合、これにより停車に必要な時間を平均で1割削減させることに成功したとしていますが、中国全土の全ての大都市に広がるにはもう少し時間がかかるでしょう。

 

台湾

夜店が賑わうスイーツとフルーツの国台湾。

台湾は車社会というよりバイク社会。
バイクの保有数が人口2,300万人のうち1,200万台ともいわれており2人に1人はバイクを保有している計算になります。
そのバイク公共駐車スペースは12,000台しかないとのネット情報があります。
つまり、比率では千台のバイクに対して、1台分の駐車スペースしかないという計算になります。1,000台のうち999台のバイクは駐車できないということです。

路上駐車が台湾の日常茶飯事であることを考えると、台湾で駐車スペースが激情的に不足しているということは、至極当たり前のことであります。

台湾の道路には白い線で四角い囲いが引かれてあり、そこにバイクが停められるようになっています。

例え外国人の観光客の目から見たら満車状態に見えても台湾人は、手慣れた手つきでバイクを押し寄せるように移動させ自分の「駐車スペース」をつくり出してしまいます。

パーキングチケットのようなものはなく日本でいうところの「駐禁のおじさん」のような人がバイクにチケットを貼りそれを後日コンビニ等で清算する流れとなります。

これは完全に運となっていて3分間で張られることもあれば12時間たっても張られないこともありおじさんの通り過ぎるタイミング次第というのもまた海外らしくて面白いところです。

 

最後に

最後の台湾の駐車場の集金システムは不思議です。
運もそうですが、きちんと払うのかも気になる所です。。。

 

日本では考えられない事もたくさんあるので、世界の駐車場事情は面白いですね!

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